Amrita Custom Guitarsのコンセプト・ワードは「Player’s Vintage」。この言葉は1950年代中盤から60年代前半に製作されたギターの良きところを参考にしつつ、現代のプロフェッショナルの現場で使いやすい ようにモディファイ(改訂)を施す、という考えに基づいています。
アコースティック・ギターの場合は戦前からですが、エレクトリック・ギターの場合は、それが登場しロックを誕生させた時代、1950年代のビン テージ・ギターに素晴らしいものが確かに多く存在しています。しかし、ロック・ミュージックも60年代に入って、主にイギリスから素晴らしいアーティスト が登場するようになると事情は少し変わってきました。つまり、初期のロックンロールはアメリカ合衆国の地域的な音楽だったのですが、それに影響を受けた ザ・ビートルズやザ・フー、クリームなどの新しいアーティスト達によってまるで違う音楽であるかのような進化と変化を始めたのです。当然、ソ ングライティングやサウンドのアレンジメント、そしてまさにギターの使われ方や弾き方も進化を遂げ、ロック・ミュージックは新しいステージに突入したわけです。
ここで問題となるのが、果たして1950年代に設計、生産されたギターがそのままベストなものとして現在も使用できるものなのか、ということ。多 くのギター・ファンの方々がご存知のように、アンプで歪ませてハイ・ポジションでチョーキングをし、ブルージーでロックなサウンドを得る、という奏法と サウンド・メイクは、エリック・クラプトンやロビー・ロバートソンなど、英米の白人ブルース・ギタリストによって発明された、と言われています。これによって、リズム楽器 的な位置にあったエレクトリック・ギターは、サキソフォンやトランペットと同じく、ソロやインプロビゼーションを奏でることが可能な楽器に変貌したのです。 しかし、もともとチョーキングなどのプレイを考えて設計されていないビンテージ・ギターには、そうした意味では限界と妥協がつきまとってしまいます。もち ろん木工面などで手を加えれば改善される部分も多くあるのですが、高級車以上の価格がついてしまう程高騰し続けるビンテージ・ギターの価値を確実に下げて しまう改造を施す人はごく少数でしょう。
Amrita Custom Guitarsは、そういった問題を解消すべく、ネック、指板の形状、ボディの強度、サウンド、パーツ選び、そして塗装など、プロフェッショナルの現場で 要求されるであろう全ての検証ポイントを適確に改善しつつ、ビンテージ・テイストは極力残すことを念頭に設計されています。詳しいスペックは、 Acoustic、Electric、FAQのページからご覧ください。